格安スマホにしようと思った際に、言われる「SIMロック」。
折角格安スマホに移行しようと思ったのに、
訳が分からず断念する人も多いかと思います。
今回はそんな「SIMロック」についてまとめました!
SIMロックとは
スマートフォンや携帯電話には「SIMカード」と呼ばれるICカードがセットされています。このSIMカードには加入者を特定するためのID番号が記録されており、各携帯キャリアはこのSIMカードによって契約者を認識して通話や通信といったサービスを提供しています。
そして、日本の携帯キャリアが販売する端末には、その携帯キャリアのSIMカードしか利用できなくするためのロックがかかっています。これがSIMロックです。たとえば同じiPhoneという端末であっても、NTTドコモで購入したiPhoneにソフトバンクのSIMカードを挿すとLTEや3Gでの通話/通信は基本的にできなくなってしまいます。
これは海外とは異なる日本独自の仕様です。SIMロックは携帯キャリアにとって、顧客と長い関係を保ちやすいというメリットがありますが、ユーザーにとっては選択肢が狭くなってしまうというデメリットが生じてしまいます。
SIMフリーとは
SIMフリーは、SIMロックのような規制がない状態のことです。ユーザーは好きな携帯電話やスマートフォンを購入し、好きな携帯キャリアのSIMカードを挿して使うことができます。どこの携帯キャリアでも使えるSIMフリー状態の端末は「SIMフリー端末」と呼ばれます。少々、高価になりますが、日本でもSIMフリーのiPhoneをAppleオンラインストアなどから購入できます。
このSIMフリーのiPhoneを使えば、携帯キャリアはNTTドコモでもソフトバンクでもauでも、それぞれのSIMを挿せば使えるようになっています。あるいは最近、話題のMVNO(無線通信基盤をほかの事業者から借り、オリジナルのサービスを加えて提供する企業)が提供する格安SIMを挿して使うこともできます。
さらにいえば、格安スマホと呼ばれるSIMフリー端末と格安SIMを組み合わせれば、安い本体と安い使用料でスマートフォンを使うこともできます。
iPhoneとSIMロック解除について
この記事ではiPhoneのSIMロックの仕組みや、docomo、au、SoftBankのSIMロックに関する現状を紹介。あわせてiPhoneのSIMロックを解除してSIMフリー化する方法も見ていきましょう。
iPhoneのSIMロックの仕組み
docomoやau、SoftBankなどのキャリアで販売されたiPhoneは他の事業者のSIMカードを利用できないようにSIMロックがかかっています。
ここ数年日本で発売されているiPhoneでは端末のモデル自体はどのキャリアで買っても同じ。どの事業者で購入するかで対応する電波には違いはなく、SIMロックの状態のみが異なります。そのため、SIMロックを解除すればどのキャリアの回線でも利用できるようになります。
iPhoneのSIMロックがどのような仕組みになっているかを簡単に解説します。
iPhoneを含むすべてのスマホには通常IMEIと呼ばれる15桁の製造番号があります。携帯キャリアでは端末の不正利用がないかなどの状況をIMEIで管理しています。同様にiPhoneなどのスマホのSIMロックの状態もIMEIで管理されています。
iPhoneでは利用開始時にアクティベーションという初期設定を行います。その際にAppleのサーバーと通信をしてIMEIをもとにSIMロックの状態が確認され、対応したSIMカードが入っていればそのまま通信ができるようになるという仕組みです。
SIMロックを解除して別のSIMカードを利用したいときは、まずは契約しているキャリアでSIMロック解除の手続きをします。その後にiPhoneに使いたいSIMカードを入れて再度アクティベーションをすればSIMロック解除が完了します。
iPhoneのSIMロック解除とは
iPhoneをSIMロック解除するとSIMフリー端末になります。SIMフリーとは制限なく好きなSIMを使えること。iPhoneシリーズでの動作確認が取れていれば、どの格安SIMでも自由に使えます。
キャリアによる縛りがないので、auのiPhoneを持っている方でもSIMロック解除後ならdocomo系の格安SIMを利用可能です。またiPhoneは対応する電波の周波数が幅広いので海外旅行時などに現地のキャリアのプリペイドSIMでも利用できるようになります。海外旅行や出張が多い方にもSIMロック解除はおすすめです。
- SIMロック解除のメリット
- 自由に格安SIMが選べるからスマホ料金を節約できる
- 海外の会社のSIMカードでもiPhoneが使えて便利
SIMロックの解除が面倒に感じる方はApple Storeで販売されているSIMフリー版iPhoneを利用するか、SIMロックを解除しなくても使える格安SIMを選ぶといいでしょう。
SIMフリー版のiPhoneはSIMロックを解除しなくても、自由に好きなSIMカードを入れて利用できます。端末代金は少し割高になりますが格安SIMで毎月の料金を節約したい方にはおすすめです。安くSIMフリー版のiPhoneを手に入れたい場合は、フリマサービスなどで中古でSIMフリー版のiPhoneを購入することもできます。
SIMロックを解除しなくても使える格安SIMについてはこの後詳しく説明していきます。
iPhoneをSIMロック解除しなくても格安SIMは使える
実はiPhoneはSIMロック解除しなくても格安SIMで使える場合があります。ただしいくつかの条件があります。その条件は同一の回線を使った格安SIMであること、MVNOで動作確認が取れているiPhoneであることです。
- docomoのiPhone
- docomo回線の格安SIMなら基本的にOK
- auのiPhone
- auの格安SIMで使える場合がある
(iPhone 8/8s、iPhone X以外のVoLTE対応端末はSIMロック解除が必要) - SoftBankのiPhone
- SoftBank回線の格安SIMなら基本的にOK
まずはiPhoneを購入したキャリアと使いたい格安SIMの回線が同一かどうかを確認しましょう。SIMロック解除をしない場合、ほかのキャリア回線の格安SIMでは利用できません。続いて、格安SIMの事業者で動作確認が取れているiPhoneであることが条件です。
一部の古いiPhoneシリーズは動作確認が取れていない場合があります。またauのiPhoneは機種やMVNOによっては同じau回線であってもSIMロック解除が必要になることがあります。
docomo(NTTドコモ)のiPhoneをSIMロック解除したい場合
格安SIMにはdocomo回線が多いので、docomo回線のiPhoneならSIMロック解除なしで多くの格安SIMで利用できます。SIMロック解除なしで使えるiPhoneの種類と、docomo回線以外の格安SIMで利用したい場合などにSIMロック解除をする場合の手続き方法を紹介しましょう。
docomo(NTTドコモ)回線の格安SIMならSIMロック解除しなくてもiPhoneが使える
- docomo回線の格安SIMでSIMロック解除しなくても使えるiPhone
- iPhone 5s、5c、6、6 Plus、6s、6s Plus、SE、7、7 Plus、8、8 Plus、X
docomoのiPhoneはSIMロック解除せずに国内の格安SIMの多くで使用可能です。単に格安SIMが使いたいという方はSIMロック解除不要ですが、海外の格安SIMも使用したい場合はSIMロック解除が必要です。
docomo(NTTドコモ)のSIMロック解除の条件・手続き
docomoの場合、一括払いであれば即日SIMロック解除ができます。分割払いであれば、精算が全て終わっているなら即日、終わっていないなら端末購入から100日でSIMロック解除可能です。また過去にSIMロック解除をしたことがあるなら、その日から100日経過でSIMロック解除ができます。
注意点はその機種の購入履歴がある契約者本人が手続きする必要があること。解約済みの機種の場合はSIMロック解除は解約から100日以内ならドコモショップで手続きができます。
2019年2月20日より知人から譲り受けたり、中古端末販売店などで購入した中古の携帯電話機もSIMロック解除の手続きが可能になりました。
- SIMロック解除できるiPhone
- iPhone 6s、6s Plus、SE、7、7 Plus、8、8 Plus、X
docomoのSIMロック解除の条件(2015年5月以降の発売機種) | |
---|---|
ネットワーク利用制限やおまかせロックがかかっていない | |
契約者本人の購入履歴がある機種 | 知人・友人などから譲り受けたり、中古端末販売店などで購入した中古の携帯電話機も下記の条件に当てはまらなければ可能。
①「ドコモの販売店で分割払いで購入された日から100日経過していない場合」 ②「端末購入サポートが適用された日から100日経過していない場合」 |
端末購入日から100日経過している | ただし、以下の場合は即時解除可能
①過去にSIMロック解除をしたことがある回線で、前回のSIMロック解除から100日経過している ②一括払いで購入または分割支払い金の精算が済んでいる場合※端末購入サポートを利用の場合は解除料が必要 |
すでにdocomoを解約済の場合、解約日から100日以内である | 解約から100日以内でも購入日から100日経過していない場合は解除不可 |
PCサイトののMy docomoでSIMロック解除する手順
docomoでSIMロック解除するならネットがおすすめです。PCサイトのMy docomoからSIMロック解除する場合のみ手数料が無料になります。ほかの方法の場合手数料が発生するので特別な理由がない場合はパソコンやスマホで手続きをしましょう。
まずiPhoneの「設定→一般→情報→IMEI」で15桁のIMEI番号を確認しメモしてください。その後My docomoにアクセスして上記の手順通り進めていきましょう。手続き完了後に送られてくる「受付確認メール」を確認すればSIMロック解除完了です。
- iPhoneの15桁のIMEI番号を確認
- My docomoにアクセス
- 「ドコモオンライン手続き」→「SIMロック解除」を選択
- iPhoneを選び15桁のIMEI番号を入力
- 「SIMロック解除を申し込む」にチェックし注意事項に同意する
- 確認メールの送信先を選択、手続き内容を確認
- 申し込み完了、「受付確認メール」を確認
- iPhoneに他社のSIMを差し込む
- アクティベーション認証
- SIMロック解除完了
店舗でSIMロック解除する手順
店舗でSIMロック解除する場合は手数料3,240円が発生します。こちらの手数料は基本的に翌月の料金と合算して引き落とされるので覚えてきましょう。まず店舗に行く前にSIMロック解除したいiPhone、本人確認書類を準備します。本人確認書類はパスポートや運転免許証など公共機関やサービスの登録で必要になるものと同じです。
続いて最寄りのドコモショップでSIMロック解除したい旨を伝えましょう。ドコモショップの場所が分からない方は「ドコモショップ お客様サポート」から検索してください。
SIMロック解除を申し込むと混んでいない場合、約10分ほどで解除が完了します。混雑している場合は時間がかかるので来店予約をしておきましょう。
- SIMロック解除したいiPhone、本人確認書類を用意
- 最寄りのドコモショップに行く
- SIMロック解除したい旨を伝える
- 約10分で解除完了
- 注意点
- 店舗の場合、手数料3,240円がかかる
電話でSIMロック解除する手順
電話でSIMロック解除する場合は店舗と同様に手数料3,240円が発生します。ドコモ回線のスマホやガラケーの場合は「151」、そのほかの電話からは「0120-800-000」に通話します。あとは音声ガイダンスに従いSIMロック解除を進めてください。音声ガイダンスは途中で【4-6】と入力するとスキップしてつながります。
- 契約者電話番号、ネットワーク暗証番号を用意
- ドコモのスマホから「151」に通話
- 音声ガイダンスに従いSIMロック解除を選択
- 指示に従い申し込み完了
本人確認のために必要となる契約者電話番号とネットワーク暗証番号を用意してください。ネットワーク暗証番号は契約時に指定した4桁の番号です。あとは上記の手順通り進めてSIMロック解除を行いましょう。
- 問い合わせ番号
- docomoのスマホの場合:151
- そのほかの電話の場合:0120-800-000
- 受付時間
- 午前9時~午後8時
- 手数料
- 3,240円
- 注意点
- 電話の場合、手数料3,240円がかかる
-
auのiPhoneをSIMロック解除したい場合
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