ETCとは電子料金収受システムといい、高速道路などの有料道路で一旦停車することなく料金を支払うことのできるシステムです。
ETCは車載器を搭載しなければならないため、導入していないユーザーも一定数いますが、ただ通行できるだけでなく料金が割引される場合があるなどメリットもあります。
実際に現在は利用率90%を超えており、ほとんどのユーザーがETCを利用しています。
90%というと、大体5000万台の車両にETCが搭載されているということになります。
都市高速などに設置されているフリーフローと呼ばれるETCは料金所を80㎞で走行しても読み取ることができるなど高度化が進んでいます。
逆に、過剰な速度で料金所を走行するのを防ぐために一旦停止が必要とされる『スマートインターチェンジ』が設置されている箇所もあります。
ETCの料金について
ETCの料金は基本的には一旦停車した時と変わりません。
しかし、休日や地方の有料道路では割引される場合があります。
例として福岡都市高速では以下のような料金になります。
〇現金 全線 終日 普通車620円 大型車1,230円
〇ETC
全線 7時~22時 平日 普通車620円 大型車1,230円
土曜 普通車580円 大型車1,160円
日祝日 普通車550円 大型車1,100円
22時~翌7時 全日 普通車550円 大型車1,100円
特定区間 7時~22時 平日 普通車490円 大型車980円
土曜 普通車460円 大型車930円
日祝日 普通車440円 大型車880円
22時~翌7時 全日 普通車440円 大型車880円
ETC料金早見表はこちらから
https://www.driveplaza.com/dp/SearchTop
ETC2.0について
2016年に導入されたETC2.0についてご説明します。
ETC2.0は従来のETCと基本的に利用方法は変わりませんが、ITSスポットでの渋滞回避支援や安全運転支援などの恩恵を受けることができます。
また、首都圏においては圏央道の料金が現在から20%ほど割引されるなどのメリットがあります。
ETC2.0には渋滞回避システムが搭載されており、渋滞している道路を避けて走行すると有料道路の利用料金が割引されるなどのサービスがあります。
一見便利なシステムですが、現在のETCとの互換性が無いため、ETC2.0を搭載するためには一旦ETC車載器を取り外して再セットアップをしなければならないため、現在のところETC2.0を導入しているユーザーはまだまだ少ないようです。
ETCの割引について
ETCは有料道路の渋滞緩和に貢献しているとして割引を受けられることがあります。
特に混みやすい休日や、地方の有料道路では20%ほど割引される場合があります。
さまざまな区間で割引があるのでご紹介していきます。
〇アクアライン割引
軽自動車2,740円→640円
普通車3,090円→800円
中型車3,700円→960円
大型車5,090円→1,320円
特大車8,490円→2,200円
西日本でも休日割引や、時間帯に応じての割引があります。
北九州高速道路では、夜間早朝割引があります。
平日の22時~7時までは夜間早朝割引として普通車は30円、大型車は100円割引されます。
土曜日も同様の時間帯で普通車は20円、大型車は50円割引されます。
利用明細や領収書の照会について
ETCは利用した翌月に料金が引き落とされます。
1ヵ月にどの程度利用したかを覚えている人は少ないと思うので、いくらかかるのか心配になると思います。
利用明細をどこで見れば良いかなどをご紹介していきます。
ETCの利用明細は高速道路会社6社が運営する「ETC利用照会サービス」というところで確認することができます。
閲覧するだけでなく、PDFファイルやCSVとしてダウンロードすることもできるます。
「ETC利用照会サービス」は会員登録が必要となっており、ETCカード番号、過去利用年月日、車載器管理番号、車両番号が必要となっているので予め準備してから登録するようにしましょう。
ETC利用照会サービスはこちらから行えます
領収書について
ETCを利用した場合に経費などで計上する時に領収書が必要になると思います。
しかし、どこで発行してもらえばよいか分からないという人もいると思うのでご紹介します。
形式的に言うと、ETCを利用すると領収書は発行されません。
領収書とは現金の受け渡しの履歴として発行されるため、電子決済のETCは領収書が発行されないのです。
では、どうやって利用を証明すれば良いのかというと、「利用証明書・明細書」を発行すれば良いのです。
どこで発行するのかというと、前項で紹介した『ETC利用照会サービス』を利用します。
ここにはいつETCを利用したかが全て掲載されているため、PDFまたはCSVファイルをダウンロードして印刷してしまえば証明書として扱うことが出来ます。
経費としてETC料金を計上したい事業者などからしてみれば多少面倒くさいかもしれませんが、頻繁に有料道路を利用する場合に割引などのサービスが受けられるため、やはりETCのほうがお得だと言えるでしょう。
ETCマイレージサービスについて
ETCマイレージサービスとは、ETCを利用するとポイントが付与され、そのポイント分で無料走行が可能となっているサービスです。
頻繁に有料道路を走行する人からしてみればかなりお得なサービスとなっています。
ETCマイレージサービスの利用者ページで貯まったポイントを無料通行分に交換すると、そのポイント分は無料で有料道路を走行することができます。
もし、ポイントを貯めまくって1万ポイント貯まったら、1万円分は有料道路を無料で走行することが出来るのでかなりの節約になります。
ポイント自体は2年ほどで消滅してしまいますが、無料通行分に交換すると消滅することが無くなるので、気付いた時に全て無料通行分に交換してしまうのが良いでしょう。
また、全国の有料道路でポイントの付与率が異なっています。
ETCマイレージ登録はこちらから
ETCカートのセットアップについて
ETCカードは単体では機能しないため、車載器を車にセットアップしなければなりません。
このセットアップはアンテナの配線などを車の内張などからはわせて取り付けたりするため、車に詳しくない人は自分では行えません。
では、どこでセットアップしてもらえば良いでしょうか?
基本的にはオートバックスやイエローハットなどでセットアップを行ってもらえるので、必要な物を持ってセットアップしてもらいましょう。
必要なものは以下の通りです。
・車検証
・ETC車載器
・運転免許証
これらを持っていけばセットアップを行ってもらえます。
ETC車載器はカー用品店などで販売しており、基本的には性能はあまり変わらないので好きな物を購入しても問題ありません。