軽快な音楽CMで話題の「UR賃貸」。
独立行政法人が取り扱っていることもあり、近年では、人気が出てきております。
今回は、そんなUR賃貸をわかりやすくまとめました。
UR賃貸とは?
UR賃貸とは一般的な民間の賃貸住宅とは違い、公的に管理している賃貸住宅です。
URというのはUrban Renaissance Agencyの略語で、都市再生機構(UR都市機構)という独立行政法人のことを指します。
また、UR都市機構が「建設」、「部屋案内」、「管理運営」を全て一貫して担っているため、顧客のライフスタイルの変化やニーズに柔軟に対応できることが特徴です。
したがって、UR都市機構が管理している住宅のため、UR賃貸住宅と呼ばれるということになります。
UR機構の公式サイト
https://www.ur-net.go.jp
UR賃貸のメリット・デメリットは?
UR賃貸のメリット
- 入居費用が少ない
- 保証人がいらない
- 家賃の支払いでポイントが貯まる
- 退去時の回復費用のトラブルが少ない
入居費用が少ない
UR賃貸のメリットといえば、入居費用が少ないことです。
民間賃貸では敷金(家賃2か月分)、礼金、仲介手数料、鍵交換費用など様々な費用がかかるところ、UR賃貸では敷金、日割り家賃、日割り共益費のみ(火災保険は任意)になるため、かなりの費用が抑えられます。
費用の比較してみると、入居費用の相場は家賃の6か月〜7か月といわれており、家賃10万円の住宅を賃貸した場合約60万円〜70万円かかるのが民間賃貸です。
UR賃貸で日割りを最大値で計算してみても家賃4か月分なので約40万円となり、最低でも約20万円も抑えることができます。
また、2年毎の更新料もUR賃貸ではかからないため、長く住み続けられるのも大きなメリットと言えるでしょう。
保証人がいらない
UR賃貸のメリットの1つが、保証人がいらないことです。
民間賃貸では保証人または保証会社をたてる必要があるため、保証費も伴ってしまいます。ですが、UR賃貸では保証人がいらないので、保証費も一切かかりません。
また、住民票と必要書類を提出し入居資格の確認が完了すれば、面倒な手続きもなく入居するまでのプロセスが円滑になります。
家賃の支払いでポイントが貯まる
UR賃貸には、家賃の支払いでポイントがたまるサービスがあります。
「URでPonta」と呼ばれるサービスで、家賃500円ごとに1Pontaポイントがたまる仕組みになっており、簡単な手続きで申し込みが可能です。
今ではキャンペーンも行っており(2022年3月現在)、お子様がいらっしゃる家庭には毎年お子様が誕生日を迎えるたびに初回は1,300ポイント、以降1,000ポイントをもらうことができます。
お子様が13歳未満で一家に5人までが対象ですが、お得なキャンペーンになっているため、非常におすすめです。
退去時の回復費用のトラブルが少ない
UR賃貸には原状回復負担区分が明確になっているため、退去時のトラブルが少ないです。
民間賃貸では負担区分が曖昧なことが多く、退去費用が高額になるケースもあります。
ですが、UR賃貸では負担区分についてあらかじめ案内されるので、通常使用に伴う劣化などの費用はUR側が負担します。
最後まで安心して住むことができるのは、魅力的なメリットだと言えるでしょう。
UR賃貸のデメリット
UR賃貸のデメリットは以下の通りです。
- 同じ部屋数でも民間住宅と比べて家賃が高め
- 審査基準が厳しい傾向にある
- 民間の賃貸住宅に比べてそもそも戸数が少ない
同じ部屋数でも民間住宅と比べて家賃が高め
UR賃貸は、民間住宅と比べて家賃が高いです。
UR賃貸は団地の再利用を行って住宅を建てていて、設備修理費やリノベーション費用が上乗せされています。そのため、民間賃貸より家賃が高い傾向にあります。
家賃が高い分初期費用が少ないので、総費用は民間賃貸より少ない場合もありますが、家賃を滞納してしまう恐れのある方にはおすすめできません。
審査基準が厳しい傾向にある
UR賃貸は公的運営のため、トラブルを事前に防ぐ目的で条件が厳しくなっています。
審査というより申し込み資格が厳格で、以下の条件を満たしていることが必要です。
- 申込者本人の平均月収額が基準月収額を満たしている方
- 日本籍もしくはURが定める資格を有する外国籍の方
- 単身者もしくは現に同居し、または親族と同居する方
- URが定める入居開始可能日から1か月以内に入居でき、トラブルなく円満に入居してくれる方
- 同居世帯全員が反社会的勢力の関係者ではない方
申し込み基準を満たせない要因として平均月収額が高いことが一番に挙げられ、家賃が82,500円未満であれば家賃額の4倍が基準月収額にあたります。
また、家賃が82,500円〜20万円であれば基準月収額が33万円(固定額)、20万円以上であれば基準月収額が40万円(固定額)となり、家賃が低いほど厳しい傾向です。
民間の賃貸住宅に比べてそもそも戸数が少ない
UR賃貸は、全国に74万戸と民間賃貸と比べ戸数が少ないです。
昔の団地の再利用が多く最寄りの駅が遠かったりと立地条件が悪いため、駅近の部屋などの条件がいい物件はすぐに埋まってしまいます。
都心に住みたい人や駅近に住みたい人にはおすすめできないのが現状です。
UR賃貸の一人暮らしってどうなの?
UR賃貸の一人暮らしは、非常に柔軟な特徴があります。
その特徴として、URのDIY向け住宅シリーズ「UR-DIY」といった自分好みのDIYができる部屋があり、原状回復負担が免除されるため、思う存分DIYを行うことが可能です。
また、転勤など住まいが変動する方に最適な「住み替え制度」というものがあります。
こちらは、URが預かっている敷金に修理費負担額等を控除した残額を新しい住居の敷金に引き継ぐことができる制度で、住替え時の初期費用を抑えることが可能です。
しかし、UR賃貸住宅は家族向けの団地が多いため、一人暮らし用の部屋が少なく、都心になれば空き部屋がさらに少なくなります。
そのため、希望の部屋に住める可能性は民間住宅と比べると低いでしょう。
UR賃貸の空き状況の確認方法とは?
正確な空き状況を知るにはUR賃貸のホームページや店舗に行って確認するか、営業センターに直接電話で問い合わせることで知ることができます。
営業センターに直接問い合わせをした方がホームページで確認した場合の反映タイムログの問題点がないので、店舗に行かなくても正確で最新の空き状況を知ることが可能です。
随時空き状況は更新するためこまめな空室確認が必要ですが、空き状況をこまめに確認する時間のない人はUR賃貸の代行予約業者に依頼することができます。
希望の住宅が空室になった際に代行予約業者から連絡をもらえるといった便利な方法もあるため、先着順なUR賃貸では有効な手段といえるでしょう。