メッシはなぜ祖国で「戦犯」と呼ばれ、そして「救世主」になったのか——7年間の地獄と、たった90分で覆った評価

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転機は2021年のコパ・アメリカ決勝で訪れる。

相手は宿敵ブラジル。しかも試合会場は、2014年W杯決勝で苦杯をなめたのと同じ国、ブラジルのマラカナンスタジアムだった。

アルゼンチンは1-0で勝利。メッシはついに、代表での初タイトルを手にした。

この優勝は国内で「呪いが解けた瞬間」とまで評され、それまでの空気を一変させることになる。

2022年、すべての批判が賞賛に変わった夜

そして迎えたカタールW杯。

大会は初戦、格下と見られていたサウジアラビアにまさかの敗戦というショッキングな幕開けだった。

それでもチームは立て直し、勝ち進み、決勝でフランスと激突する。

試合はまさに死闘だった。試合終了間際まで大差をつけていたアルゼンチンが土壇場で追いつかれ、延長戦でも再び追いつかれるという壮絶な展開の末、最終的にPK戦を制したのはアルゼンチンだった。

メッシはこの決勝で2得点を挙げ、大会を通じてもチームの中心であり続けた。

36年ぶりのワールドカップ制覇。

長年つきまとっていた、

「代表では勝てない男」 「マラドーナには及ばない」 「期待外れ」

という評価は、この一夜で完全に、そして決定的に覆された。

「戦犯」から「アルゼンチン史上最高の男」へ

現在のメッシは、

  • 2021年 コパ・アメリカ優勝
  • 2022年 ワールドカップ優勝
  • 2022年 ファイナリッシマ優勝
  • 2024年 コパ・アメリカ優勝

と、代表でも次々と主要タイトルを積み上げている。

かつて「優勝できない男」として叩かれ続けた選手が、今ではアルゼンチン史上最高の選手の一人として語られる存在になった。

おわりに

メッシへの批判は、決して実力を疑われていたわけではなかった。

「世界最高なのだから、代表でも優勝して当然だ」——その期待の裏返しが、批判という形で表れていただけだ。

2014年の決勝、2015年・2016年の連続する決勝敗退。あと一歩のところで届かなかった経験の積み重ねが、彼に「代表では勝てない選手」という、ある意味で不当なレッテルを貼りつけていった。

それでも彼は代表を去らなかった。

一度は引退を口にしながらも戻ってきて、若い世代とともにチームを作り直し、2021年のコパ・アメリカ、そして2022年のワールドカップ制覇によって、その評価を自らのプレーだけで塗り替えてみせた。

スポーツの世界には数え切れないほどの英雄譚があるが、ここまで世論を180度ひっくり返した選手はそう多くない。

だからこそメッシの物語は、単なるサッカーの成功譚ではなく、「諦めずに戦い続けた人間の逆転劇」として、今も世界中で語り継がれている。

最終更新日: 2026-07-21
平川 静修
平川 静修|ライター
地図 高齢ドライバー支援 生活インフラ記事全般

住所・地図の実務、PDF/印刷、家計の効率化、広告計測(GA4/GTM/AdSense/Google広告)を“現場で動かし、再現手順に落とす”ことを得意とする編集者。SaaSと自動化を軸に、暮らし×テクノロジーの課題を手順化・テンプレ化して発信しています。

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