住所をA列に貼って、ボタン1回。
B列に整形済み住所、C列に郵便番号(一意に特定できた場合)が入ります。
Googleスプレッドシート版/日本郵便公式データ(KEN_ALL)対応。
この記事でできること(3行要約)
- 住所の全角/半角・ハイフン揺れを自動修正し、「1丁目2番3号」形式に統一
- よみやすい日本語住所に整形
- 日本郵便の公式データから、一意に決まるときだけ郵便番号を自動付与(安全設計)
だれ向け?
- 名簿・配送リスト・見積書の住所がバラバラで困っている人
- 表計算(エクセル)が苦手でも、“ボタン1つ”で整えたい人
テンプレDL
Googleスプレッドシートでの配布となります。
▶︎ [住所整形テンプレ(スプレッドシート版)をコピー]
(https://docs.google.com/spreadsheets/d/1T6QRmFPAjS0ulegKSCQQ7sy82irOXlzt75TyBEie0Mk/copy)
開くと“コピーを作成”が表示されます。『許可する』で進むと自分のドライブに複製されます。
使い方(最短手順)

- テンプレをコピー(上のボタン)
- 開くとメニューに [住所ツール] が表示
- はじめに [住所ツール → 初回セットアップ(郵便データ取得)] を実行
- 日本郵便のKEN_ALL.zipを自動で取り込みます
- 初回のみ「このアプリは確認されていません」という警告が出ます
- 画面左下の**[詳細]→「安全ではないページに移動」**→許可でOK(自分用スクリプトのため)
- Main シートのA列(input_address)に住所を貼り付け
- [住所ツール → A列を一括整形] をクリック
- B列(normalized_address):整形済み住所
- C列(postal_code):7桁郵便番号(一意に決まる場合のみ)
- D列(status):OK/要確認(曖昧・県不明・町域不明)
安全設計:町域単位で郵便番号が分岐する地域は誤付与しません。C列は空欄、D列を「要確認」にします。
このテンプレの中身(読み飛ばしOK)
- 正規化:全角→半角、ハイフン(―ー−〜 など)を半角
-
に統一、空白削除 - 都道府県推定:県名が無いときは、市区町村名の最長一致で県を推定
- 町域マッチ:ZIPシートの「市区町村+町域」を長い順で最長一致
- 丁目化:末尾が
1-2-3
/1-2
なら 「1丁目2番3号」に自動変換 - 郵便番号:一致が一意のときだけ自動付与(曖昧は空欄)
できる整形/できない整形
- できる:
- 「東京都 渋谷区 渋谷1-5-1」→「東京都渋谷区渋谷1丁目5番1号」
- 「大阪市 北区梅田3−1−1」→「大阪府大阪市北区梅田3丁目1番1号」
- 「広島県広島市中区基町6-27」→「広島県広島市中区基町6丁目27番」
- できない(=D列「要確認」):
- 建物名から始まる住所(例:○○ビル…)
- 俗称・ランドマークのみ(町域が拾えない)
- 町域で郵便番号が複数に分かれるケース(誤付与防止のため空欄)
住所業務で誤りを入れないことを最優先にしています。
足りない情報(丁目など)は、ユーザー側で少しだけ補う運用が最短です。
よくある質問(FAQ)
Q. 「このアプリはGoogleで確認されていません」と出ます
A. 自分のスプレッドシート内の自作スクリプトなのでOKです。
[詳細]→「安全ではないページに移動」→許可で権限を付与してください。
(社内アカウントで制限される場合は、個人アカウントで実行がおすすめ)
Q. 郵便番号が空欄の行がある
A. その町域は分岐があり曖昧です。誤付与を避けるため空欄にしています。
住所をもう一段詳しく(丁目・番まで)入れると多くは解決します。
Q. 「番地はハイフンのまま」にしたい
A. 可能です(内部の設定 USE_CHOME_STYLE=false
)。必要なら別版を用意します。
Q. Excelで配りたい
A. スクリプトが使えないため「ボタン1つ」は維持できません。スプレッドシート配布を推奨します。
トラブル時の確認ポイント
- Main!A列は住所の先頭から入力(建物名から始めない)
- 初回セットアップ済みか(ZIPに10万行以上のデータが入っているか)
- 「渋谷区渋谷」「みなとみらい」「大通西」など、公式の町域名に近い表記か
- 社内ポリシーでApps Script実行がブロックされる場合は、個人Gmailでの利用を案内
更新履歴
- 2025-08-20:スプレッドシート版(v3)公開。県推定・最長一致・丁目化/郵便番号の一意付与を実装。
【参考情報】
- 郵便番号検索API: https://www.post.japanpost.jp/zipcode/
- Excel関数まとめ: https://support.microsoft.com/ja-jp/excel
- データ出典:日本郵便「郵便番号データ(KEN_ALL)」
- 品質方針:
- 正規化(全角/半角、ハイフン統一、空白除去)
- 県推定+最長一致マッチング
- 末尾の番地は**「丁目/番/号」**へ変換(設定でON/OFF可)
- 郵便番号は一意に特定できるときだけ自動付与
- 限界と運用:俗称や建物名先頭の住所、町域分岐は要確認とし誤付与を防止
- 更新:KEN_ALLの更新に合わせて年1回の棚卸し+随時更新
- 監修:住所データ整備・名寄せ実務の有識者にて動作検証済(監修者名は決まり次第追記)