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窓タイプ別に“優先順位”を決める
冷暖房の逃げ道=窓。壁や天井に手を出す前に、まず“ここ”を整えるだけで体感温度・結露・電気代が一気に整います。コツは「面(ガラス)と線(すき間)を押さえる順番」と「効果が高い窓から着手」。家じゅうを一度にやる必要はありません。単板ガラス×アルミサッシから手を付け、次に北向き(冬の冷え)→西日面(夏の熱)へと広げるだけで、費用対効果は跳ね上がります。
なぜ“単板×アルミ”が最優先?
- アルミ枠は熱を通しやすい:枠自体が“冷/熱の橋(ブリッジ)”になり、足元のコールドドラフト(冷気の流れ)や夏の熱気の滝が発生。
- 単板ガラスは表面温度が外気に引っ張られる:冬の放射冷却で体の正面がスーッと冷える/夏はジリジリ。
→ ここを塞ぐと、結露軽減/立ち上がり時間短縮/体感の角の取れ方がはっきり変わります。
現場での“弱点”の見つけ方(5分診断)
- 手のひらテスト:外気の強い日、窓30cm前に手をかざして上下左右をスライド。ヒヤッ/ムワッが強い窓から着手。
- ティッシュ揺れ:窓際に垂らしてふわっと揺れる箇所=すき間風。サッシの重なり部・下レール・クレセント錠周りを要チェック。
- 夜の結露マップ:朝一で濡れが多い窓=温度差が大きい“弱点”。まずここを先に。
- 日射マップ:午後の強い日差しが刺す面(多くは西)をマーキング。夏の遮熱はここから。
着手の順番(部屋・方位・サイズで決める)
- 単板×アルミサッシの大窓(滞在時間が長い部屋→リビング、寝室)
- 北向きの窓(冬の底冷え。結露源の削減にも直結)
- 西日面の窓(夏の遮熱・眩しさ。家具の日焼け抑制)
- 水まわりの小窓(結露・カビの温床になりやすい)
- 余力があれば吹抜け高所窓/勝手口ドアのガラス部も“面と線”でケア
予算感の目安:貼る系(フィルム・テープ)は1窓あたり数百〜数千円、カーテン/ハニカムは1窓数千〜数万円。まずは“貼る”で土台を作り、掛ける(カーテン/スクリーン)で仕上げるのが王道。
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