この記事の要約
- 2025年の学資保険は明治安田とソニー生命が返戻率で頭ひとつリード
- 早期加入・短期払込・特約削減で返戻率は5〜10%上げられる
- 元本割れ回避のラインは105%前後、比較なしの契約は損につながりやすい
- NISAとの競合が激化し迷う家庭が増加中、目的と安心感で選択が分かれる
学資保険の返戻率ランキングTOP10を見ない家庭は損している
子どもが生まれたとき、多くの親が抱える不安はただひとつ
大学までの教育資金をどう確保するか。そして調べてみると必ず目に入るのが学資保険。だがそこで9割が陥る落とし穴がある。返戻率を見ずに「安心だから」で契約してしまうことだ。月1万円を10年、計120万円払い、満期で戻ってくるのが115万円。思わず天井を見上げたくなる現実だ。だが逆に返戻率が良い商品なら130万、140万と増える。違いを生むのは選び方。それなら今ここでTOP10から一気に掘り下げよう。あなたの家の未来の学費は今日決まる。
なぜ返戻率の差はここまで大きいのか?
同じ学資保険なのに60万円以上差が出る理由。それは運用効率と付帯保障のコストだ。2025年11月調査で返戻率1位の明治安田生命つみたて学資は129.2%(出典: my-best 2025/11/18, ほけんのぜんぶ 2025/11/02)。一方、医療特約を多く付けるタイプは105%前後に落ち込む。なぜなら保障を付ければ付けるほど保険料は目に見えず上がり、運用部分が削られるから。さらに支払い期間が長いほど利回りは稼げず、返戻率は下がる。短期払込かつ最低限の特約で設計した家庭は10年後、笑っている。
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返戻率を上げる要素
早期加入ほど高くなる
10年以内の短期払込が有利
特約は削るほど返戻率上昇
大学一括受取で増えやすい
実はその裏にある「安心」と「損益」のパラドックス
SNSを見れば「学資保険よりNISAの方が賢い」と炎上している投稿を毎週目にする。実際に@teppei_freeは2025/10/21のポストで「長期なら年利4〜7%想定のオルカンが勝つ場面が多い」と発言している。しかし学資保険にはNISAにない武器がある。それは親が亡くなった時、自動で払込免除となり満期時に満額受け取れる点。これは投資商品では絶対に代替できない安心だ。返戻率だけ見ればNISA、安心と強制積立なら学資保険。正解は家庭ごとに違う。
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学資保険が強い理由
払込免除で資金確保
契約者死亡でもリスク低い
満期金に税優遇あり
2025年版 返戻率ランキングTOP10と各社のリアルな評価
契約者30歳、子0歳、10年払込・18歳受取で統一し、複数比較サイトの平均値を基準にした。日付はいずれも2025年11〜12月調べ。
1位 明治安田生命 つみたて学資 返戻率129.2%
https://www.meijiyasuda.co.jp 2025/11/15
高返戻率で評判。Xでも「学資ならまずこれが比較基準」という声が多い
2位 ソニー生命 学資保険(無配当)返戻率123.5%
https://www.sonylife.co.jp 2025/11/12
III型が返戻率特化。受取時期のカスタム性が強い
3位 日本生命 ニッセイ学資保険 112.0%
https://www.nissay.co.jp 2025/11/10
祝い金受取が分割可能で家計管理しやすい
4位 JA共済 学資応援隊 110.0%
https://www.ja-kyosai.or.jp 2025/11/08
共済ならではの低コスト。一般加入OK
5位 フコク生命 みらいのつばさ 109.5%
https://www.fukoku-life.co.jp 2025/11/06
入学祝い型で初期費用に強い
6位 アフラック 夢みるこどもの学資保険 104.9%
7位 第一生命 こども応援団/Micky 104.1%
8位 太陽生命 わくわくポッケ 104.0%
9位 住友生命 こどもすくすく保険 101.7%
10位 こくみん共済 こども保障満期金付 101.8%
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返戻率の基準
110%以上 推奨ライン
105〜109% 要比較
100%以下 原則避けたい
返戻率を10%伸ばすための設計ポイント
筆者はFPではないが、10年以上家計相談の取材をし続けてきた経験から確実に言えることがある。返戻率は「上げる努力」をすれば伸びる。特に効果が大きいのが短期払込と特約削減だ。医療保障は別保険でまかなうと返戻率は驚くほど回復する。また大学一括受取に設定するだけで+2〜3%変わることも多い。2025年4月施行の改訂でこくみん共済・JA共済が返戻率を段階的に見直し、低コスト競争が激化している(出典: life.oricon.co.jp 2025/11/03 オリコン調査)。加入時期が遅れるほど返戻率は落ちるため、今日シミュレーションする家庭は来月より強い。
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やるべき改善3つ
払込期間を短くする
特約を外して貯蓄特化
大学入学一括受取を選ぶ
もし迷ったらどう選べばいいか?
最後に、もっとも多い質問に答える。返戻率で選ぶなら明治安田とソニー生命。祝い金が必要なら日本生命。共済コストで抑えたいならJAかこくみん共済。逆に「NISAで資金を増やす自信がある」「途中引き出しや柔軟性を重視する」なら投資併用の方が合理的。そのうえで学資保険は保険会社の設計力で結果が分かれる商品。だからこそ比較せずに契約するのは危険だ。未来の子どもの入学式で笑うか、家計の後悔を抱えるか。判断は今日の選択で決まる。
FAQ
Q: 学資保険とNISAどちらが得?
A: 利回りだけなら長期平均4〜7%を狙えるNISAが有利ですが、払込免除による教育資金確保という安心は学資保険の最大の強みです。貯蓄重視・確定受取なら学資保険、増やしたいならNISA。併用する家庭も増えています。
Q: 返戻率110%は本当に必要?
A: 理想は110%以上ですが、重視すべきは世帯の目的です。定期的に祝い金を受け取る利便性を優先するなら105%台も現実的。満期一括で学費に備えるなら110%以上を狙いたい。特約削減と短期払込で改善可能です。
Q: 途中解約したらどうなる?
A: 返戻率は大幅に落ち、70%台になることもあります。流動性が低い商品なので、途中で使う予定がある場合はNISAや預金と併用を推奨。中途解約リスクを知らず加入するのは失敗の典型です。
Q: どの年齢で加入が最も得?
A: 子どもが0〜1歳の時期が最適。出生前から契約できる商品も多く、開始が1年遅れるだけで返戻率が下がることがあります。学費に余裕を持たせたいなら早期が鍵です。
Q: 無料相談は必要?
A: 3社以上は比較すべきです。家計と目的で最適解は変化します。オンライン相談や店舗相談で返戻率・払込期間・特約の違いを確認すると失敗確率は激減します。契約前に必ず見積比較を。





